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墓相という考え方は、古来より中国で発達した風水の思想から生まれたものです。厳しい気候と地勢のもと、災害を逃れることが幸福につながるという、中国の気候風土にかなった風水の思想は、死者にとっても重要なこととして考えられていました。
日本に伝わる墓相は、仏教では何の根拠もありません。墓相の見方は地域によってもさまざまで、吉凶がまったく逆になることも少なくありません。例えば、関西では黒御影の石は凶相と信じられているのに対し、関東では良相だとされます。
墓相には因果関係が実証できないものもたくさんあるため、基本的には気にする必要はありません。ただしなかには、風向き、日当たり、水はけなど、お墓の現実的な立地条件に関わる事柄もあるので、注意が必要です。
一般的によい墓相といわれるのは、狭くもなく、孤立してもおらず、適度の日光が当たり、手入れされているお墓のことです。一方で、墓石に傷のあるお墓、古い墓石を再利用したお墓、高台にあるお墓、大きすぎるお墓、風化したお墓などは、よくない墓相といわれます。
また、高台にあるお墓や大きすぎるお墓は、地震などの災害時に倒壊の可能性があること、風化したお墓や傷がついたお墓は、お参りや手入れが行き届いていないことを示しており、不吉とされるのはその警鐘かもしれません。
このほかにも「自然石の墓は子孫が続かない」「分骨は縁起が悪い」「お墓を移すと不幸になる」など、さまざまな俗説がありますが、これらはすべて迷信で何の根拠もありません。いちばん大切なのは、お墓の手入れをよく行い、先祖の供養をすることです。
